不登校の子どもや、その親にとっては、子どもが将来就職できるのかはとても気になりますよね。

「不登校は面接で不利になるんじゃないか」

「学校に馴染めなかったから、社会でも馴染めないんじゃないか」

などと悩みだしたらキリがありません。

この記事では、不登校の子どもが就職で不利にならない方法や、会社はあなたのどこをみて採用を決めているのかを解説しています。

「不登校歴」自体が就職で不利になる訳ではないので、今からできる範囲で準備をすすめていきましょう。

1.不登校でも大丈夫!将来就職はできます!

結論からいうと、不登校歴があっても就職はできます。

また学校に馴染めなかったから、社会でも馴染めないなんてことはありません。

世の中には色々な職業、職場があり、自分の特性に合わせた場所で働くことができます。

しかし、就職先が不登校歴をまったく気にしていない訳ではありません。

そのため、面接の時はどのような点に注意したらいいのか、どのような場所で働けば不登校歴があっても不利にならないのかを以下で解説していきます。

2.不登校だった子に対して就職先が重視している3つのこと

就職先は、面接であなたのどこを見ているのか?について解説します。

2-1.条件の最終学歴、必要な資格の有無

募集要項の条件となっている最終学歴や、必要な資格があるかは絶対条件になってきます。

現時点で不登校であっても、高校卒業の資格をとれば「高校卒業資格」が条件の職場は面接を受けることができます。

また、通信制や定時制の高校に通うことで、高校卒業資格を取得することはできるので、まだ高校卒業資格がないという場合は、これから高校卒業資格を取得すれば問題ありません。

2-2.学生時代の思い出を聞かれることはある

最終学歴となる学校で何を学んだか?どんな思い出があるのか?は聞かれる可能性が高いです。

最終学歴となる学校の出席日数が少ない場合の対応策としては、以下で解説しています。

こちらの記事が参考になります

▶︎ 出席日数が足りない時はこれだけをやれば大丈夫!

また、中学校では不登校だったが、高校に入ってからは通っている、通信制の高校できちんと単位を取得したという場合、中学校時代まで遡って質問されることはありません。

そのため、いま中学生で不登校の場合「将来、不登校歴が原因で就職できなかったらどうしよう」と悩む必要はないので安心してください。

2-3.この会社で何をしたいのか

面接で一番大事なのは、あなたがその会社に入って何をしたいと考えているのか?です。

どんな過去があるかよりも、これからどう歩もうかという話をしてくれる人に魅力を感じるものです。

不登校に関係なく、就活でうまくいかない人の特徴として、「この会社で何をしたいのか?」が言えないというものがあります。

学生時代はずっと優等生と言われてきた子でも、これが言えないがために100社受けても受からないということが起きています。

逆に、「私はこれがしたいんです!」と明確に言える子は、学生時代の成績に関わらずスムーズに就職先が決まる傾向があります。

あなた自身が、この会社に入ってどんなことをしたいのか?この会社にどう貢献したいのか?をまっすぐな気持ちで応えられるように準備しておきましょう。

2-4.不登校で何を学び、どう活かしているのか

面接で不登校の理由を聞かれる可能性はあります。

面接官から「なぜ、不登校だったのですか?」と聞かれることもあれば、質問に答えているなかで不登校の頃の話がでてきて、そこから質問につながる可能性もあるでしょう。

その時に大事なのは、不登校の過去があるけど、その時に自分がどんなことを感じ、学んだのか、これからどうやって生きていきたいのかを伝えることです。

表面的な学歴や出席日数よりも、実際の体験から得た学びを語れる方が、社会人として大きな説得力に繋がります。

「自分と同じ苦しみを他の人には味わって欲しくないから、自分は周りの人を気遣える人間になりたい」という話でもいいですし、「自宅学習をしたことで、自分でスケジュールを組んで行動できるようになりました。」という話も良いでしょう。

あなたの目線から感じたこと、学んだことを伝えてみましょう。

3.就職先が不登校の人に対して心配している点

就職先が不登校歴のある人に対して、何を心配しているのかについて解説します。

面接では、就職先が心配しているであろう内容を、先回りして答えられるようにしておきましょう。

3-1.基礎学力があるのか

基礎的な学力があるのか?は心配される部分になりますが、その学力をみるために「高校卒業資格」などの条件を設けているため、その条件をクリアしていれば大丈夫でしょう。

高校卒業資格が必要ない場合は、職種にもよってきますが、日常生活で使う漢字の読み書きや、足し算、引き算、掛け算、割り算など基本的な計算ができるだけの学力は求められます。

3-2.社会人マナーはあるのか

社会人マナーがあるのかも見られています。

運動部の経験がある人=社会人マナーがあると受け止められることが多いですが、ここでいう社会人マナーというのは、「上限関係をわきまえ敬語が使える。礼儀作法がある」というものを指します。

そのため面接では、面接官に対して丁寧な言葉遣いで対応し、座る時の姿勢や礼の仕方などを練習しておきましょう。

会社員が使うビジネスマナーは、会社に入ってから学べば大丈夫なので、まずは基本的なマナーを覚えておきましょう。

3-3.コミュニケーション能力はあるのか

不登校の理由や、不登校の時の過ごし方によっては、他人とうまく交流できるのか?は心配される部分です。

もし塾や地元に友だちがいたら、その友だちとの思い出の話をしたり、他にオンラインコミュニティに入っている場合は、そのコミュニティの話をするのも良いでしょう。

家族との日頃のやりとりなども踏まえて、あなたの人柄が伝わるようなエピソードを用意しておくといいです。

コミュニケーション能力といっても、会社は誰とでもすぐに仲良くなれるフレンドリーな人を求めている訳ではありません。

人見知りの人や、対人関係が得意ではない人は世の中に沢山いますし、大事なのは仕事をする上で連絡や相談のやりとりに問題がないかなので、過度にプレッシャーに感じる必要はありません。

3-4.仕事に通えるのか

不登校歴が長い場合、仕事に通えるのか?は聞かれる可能性があります。

ここに関しては、あなた自身も自分の体調と相談しながら就職先を選ぶことが大切です。

今はリモートでできる職場も増えているので、あなた自身が通うのが不安であればリモートもできる会社を選び、「やってみよう」「できそう」と思う気持ちがあれば、そのことを面接官に伝えると良いでしょう。

4.不登校の子どもが就職で不利にならないためにできること

就職で不利にならないために、今から準備できることを紹介します。

「面接で自信をもって語れるものがない」という方は、これから紹介する内容を準備しておくと良いでしょう。

4-1.高校卒業資格を取得する

高校卒業資格は取得しておきましょう。

高校卒業資格の取得は、就職で有利になるというよりは、持っておくことで進路の幅が広がります。

多くの会社が「高校卒業資格」を条件にしていますし、将来何か資格をとりたいと思った時も、その資格取得の条件や専門学校入学の条件に「高校卒業資格」が入ってくることが多いです。

そのため、通信制でマイペースに単位をとりながらでもいいので、高校卒業資格を取得しておくことを推奨します。

4-2.資格をとる

学校に行っていない時間を活かして、資格をとっていくのも良いでしょう。

資格によっては就職で有利になりますし、あなた自身も「〇〇の資格をとるためにがんばった」という経験が自信につながることでしょう。

学歴関係なく取得でき、就職に有利になる資格として「宅地建物取引士」という国家資格があります。

宅地建物取引士というのは、土地を売買・賃貸する際に必ず必要な資格で、不動産業界で非常に重宝される資格です。

平成29年度の試験では、最年少13才の子が資格試験に合格しています。

他にも調理師免許や貴金属装身具製作技能士といい、ジュエリーデザイナーになりたい人が取得する国家資格もあります。

もし、興味のあるものがあれば、資格取得に向けて勉強してみることで、思いがけないきっかけに出会える可能性があります。

4-3.スキルを身につける

資格ではありませんが、パソコンなどのスキルを身につけるのも良いでしょう。

プログラミングやウェブデザイン、ウェブライティングなど、ネットを使ったスキルを身につけると、オンラインで簡潔できるため自宅で働くこともできます。

ネットを使う仕事は、リモート採用の会社も多いですし、ココナラやランサーズといったクラウドソーシングで仕事を受注することで、フリーランスとして働くこともできます。

筆者もウェブライティングのスキルを活かして仕事をしていますが、昔不登校だった方や、中卒の方、うつ病の既往がある方と出会うことも珍しくありません。

その方たちは、自宅でパソコンのスキルを身に付けて、自宅で働くということが、社会復帰へのきっかけになったと話されます。

ネットを使ったスキルを身につけると、自宅でマイペースに仕事をすることもできるのです。

4-4.リモートで働ける仕事を探す

リモートで働ける仕事を探すのも良いでしょう。

最近は、リモートで働く人を募集する会社も増えていますが、ネットに不慣れな人はリモートを嫌がる傾向があるため、「オンラインのやりとりが得意」ということが一つの強みにもなります。

また、先程お伝えしたクラウドソーシングなら、学歴で選ばれることもなければ、学歴について聞かれることもありません。

「このようなサイトを作ってくれる人募集」など仕事の案件があり、そこに応募することで仕事を受けることができます。

採用の基準になるのは、過去の仕事のクオリティと、こちらが提案する報酬額です。

最近は、色々な働き方があるので、通勤に不安を感じる場合はリモートで働く方法を探してみましょう。

4-5.不登校の経験を活かせる仕事をする

不登校の経験を活かせる仕事であれば、むしろ有利になります。

世の中には、臨床心理士やカウンセラーの資格をとり、過去の自分と同じ悩みを抱えた人のために活動する人もいます。

そのような仕事をされている方は口を揃えて「経験したことがない人のアドバイスは、逆に当事者を傷つけるから、自分が寄り添ったカウンセリングをしたい」という話をされます。

不登校に悩む人の気持ちは、不登校を経験した人にしか分かりません。

そのため、もしあなたが不登校の経験を活かして、不登校の子どもや親のケアができれば、それはとても社会に求められるものになります。

実は、当サイト「いじめドクター」の発起人である私も、自分の経験を活かしてこのサイトを立ち上げました。

こちらの記事が参考になります

▶︎ 私がいじめドクターを立ち上げた理由とは?

世の中には、一見ネガティブな経験でも、それを経験した人にしかできないことがあるので、もしあなたも「自分もやってみようかな」と思うことがあれば挑戦してみてくださいね。

5.「不登校の子どもは就職先でも馴染めない」は間違い

学校に馴染めなかったから、就職先でも馴染めないのではないかを気にする方が多いのですが、あまり関係ありません。

5-1.学校の優等生と職場の優等生は異なる

学校での優等生と職場での優等生はまったく意味が異なります。

そのため、学校で優等生だった子が社会に出てから適応できなかったり、学生時代は学校にはほとんど行かずにヤンキーしてたけど、経営者として成功しているといったことが起こります。

なぜ、そのようなことが起きるのかというと、学校の優等生は学校のなかで決められたルールを守れる子、指定された内容をこなせる子が優等生となりますが、社会では指示されていないことを率先してできる人が優等生となります。

そして、学校にうまく適応できない子は、学校の指示やルールからはみ出てしまうからうまく適応できないわけで、社会にでるとその特性が発揮されて飛躍するということが起きるのです。

そのため、学校に適応できないから、社会でも適応できないという方程式は成り立ちません。

5-2.自分の特性にあった仕事を選べばいい

学校では、学校が定めた評価基準で一律に優劣が決められますが、社会に出ると色々な評価基準があり、求められる能力が多岐にわたります。

学校では、オシャレなファッションをしたら先生に注意されますが、アパレルショップで働けば「お客さんの憧れ」になれます。

学校では、モノマネが上手であっても何の評価もされませんが、俳優や芸人を目指したい人にとっては大きな武器になります。

学校では、オタク気質は「根暗」とバカにされることがありますが、研究室では好きなことを追求し続けるオタク気質の人が成果を出します。

学校では、先生のいうことを守れない子が「問題児」とされますが、アインシュタインも学生時代は問題児と言われていました。

学校の評価は、ごくごく限られた一側面での評価でしかなく、そこで評価されなかったからといって社会で適応できないなんてことはありません。

あなたが得意なこと、好きなことを活かせられる職場で働きましょう。

6.高校卒業資格の取得はしておこう

不登校でも就職で不利になるということはありません。

そのため、安心して自分がやりたいことを探してみてくださいね。

ただ、自分の間口を広げるためにも、高校卒業資格だけはとっておくことをおすすめします。


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