不登校が原因で、同級生から勉強が遅れていくと焦りますよね。

「もう2年も同級生と差がついてしまった」

「高校には行きたいけど、今から勉強して間に合うの?」

不登校期間が長引けば、長引くほど不安が大きくなりますよね。

この記事では、不登校で年単位で勉強が遅れてしまっている場合の、勉強の遅れを取り戻すための方法について解説しています。

学習面の遅れは挽回可能なので、焦らずに自宅学習を進めていきましょう。

1.不登校による勉強の遅れは挽回可能!

まず前提として、不登校期間の勉強の遅れは挽回可能です。

まずは、その理由から説明します。

1-1.学校の授業はゆっくり進む

実は、授業で進むペースというのは非常にゆっくりなんです。

数学でいうと、1回の授業が1つの公式を理解して終わることもあります。

先生は30人くらいの生徒に向けて教えており、ペースがゆっくりな子に合わせて進めているので、そこまで大きな遅れにはなっていないのです。

また、小学生で中学受験する子どもの場合、小学4年生ごろから小学6年生の3年間で、中学3年生までの勉強を行い受験に臨みます。

ということは、小学4年生から中学3年生の6年間の勉強を、3年でマスターしているわけあり、そう考えると数年の勉強の遅れは取り戻せるとも考えられます。

このような話をすると「中学受験をする子たちは賢いから」と思われるのですが、人類の誰もなし得ていないことをする訳ではなく、実在する人間がやっている現実的な話だと考えると、安心していただけるのではないでしょうか。

1-2.不登校でも高校・大学への進学は可能

不登校であっても、高校や大学に進学することは可能です。

時々「中学に行っていないから高校受験できない」と言う人がいますが、そんなことはありません。

自宅で学習することで、高校や大学には進学できますし、数年の不登校歴があった人が公務員などの難関資格に受かり、活躍してることもあります。

こちらの記事が参考になります

▶︎ 不登校でも高校受験できる!その方法とは?

1-3.数年の遅れは人生単位でみると小さな差でしかない

不登校が2年3年となると、周りに置いていかれているような気持ちになりますよね。

でも、この数年の遅れは、人生単位でみると非常に小さな差でしかありません。

そして生きていれば、数年遅れという経験は誰の身にも起こります。

今のあなたは、不登校ということで遅れている気持ちかもしれませんが、他にも病気をしたり、ケガをしたりして学校や仕事に長期的に行けないことだってあります。

以前、私の職場で新卒で入社したての女性がいました。

入社のタイミングで妊娠。同期に遅れると不安になる彼女

その女性は、入社3ヶ月目で予定外の妊娠をしたことで、私にこのような相談をしてきました。

「社会人経験もない今の状況で妊娠してしまいました。産休や育休をとったら同時期に入社した人たちに遅れてしまうし、復帰後もちゃんとできるのか不安だから、どうしようか悩んでいます」

そこで私は「今の時点での2〜3年の差は大きく感じるかもしれないけど、10年目の先輩と13年目の先輩を見て、大きな差って感じる?復帰後は大変かもしれないけど、長い目で見たらこの遅れは誤差だよ。」と伝えたところ、彼女は出産を決意して1年の育休もとりました。

同期との遅れを取り戻す時は大変そうでしたが、数年後はまわりの社員と変わりなく働いていました。

学生時代の遅れであろうと、社会人になってからの遅れであろうと、ちゃんと追いつくことができるのです。

2.不登校の子どもが勉強の遅れを巻き返すための5つのポイント

勉強の遅れを取り戻すために大事なことが5つあります。

2-1.親の口出しがストレスな時はしっかり伝えよう

もし、親の口出しがストレスに感じる時は、そのことを親にしっかり伝えましょう。

勉強の遅れを取り戻すうえで大事なのが、あなたが勉強に集中できる環境です。

親から「明日は学校に行くの?」「勉強しなさい」などと言われることで、ストレスを感じている場合、頭の中が親の口出しのことでいっぱいになり、勉強どころではないですよね。

親は親心からついつい口出しをしてしまうので、はっきりと「ストレスで勉強に集中できない」と言わないと伝わりません。

勉強に集中できる環境は、自分で整えていきましょう。

2-2. 心が安心できる環境を整える

心が安心できる環境を整えることも大切です。

先程の親の口出しもひとつですが、それ以外にも気がかりなことがあれば片付けていきましょう。

以前、いじめで不登校になっている間も、スマホから嫌がらせのメッセージがきたというニュースがありましたが、そのような場合はスマホを解約した方が良いでしょう。

あなたが不安になる要素を片付けることで、勉強に集中できるようにしましょう。

2-3.先生と連携して授業の進み具合や受験対策を聞く

学校の先生とこまめに連絡を取り合いながら、授業の進み具合を確認していきましょう。

可能であれば、学校の授業のペースに合わせておくと、通学再開もスムーズにいきやすいです。

2-4.勉強が遅れているところから始める

もし、すでに勉強が遅れていると自覚がある場合は、遅れているところからスタートしましょう。

勉強は分からない部分まで戻ってやり直すことが大切で、特に基礎が分かっていないままだと、どんなに勉強しても理解できません。

一時期話題になった実話「学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話」という本がありますが、この主人公の女の子は、中3の時に小学4年生のドリルからやり直して慶応に合格しています。

焦ってみんなと同じことをしようとしても、その前の段階が理解できていなければ、追いつくのは困難です。

もし、あなたが小5から不登校なのであれば小5の勉強から、もし中1から不登校なのであれば中1の勉強からはじめてみましょう。

2-5.基礎をしっかりと抑える

勉強が遅れていると、ついつい駆け足で進めたくなりますが、焦らずに基礎をしっかりと身につけるようにしましょう。

応用問題も含めて網羅的に一通りするよりも、基礎問題だけを何回も繰り返して勉強した方が、のちのちの勉強にも繋がります。

人は1回やっただけでは覚えていません。

また、基礎がしっかり身についていると、色々な応用に対応できるものです。

受験対策でも、色んな参考書を満遍なく行うよりも、1つの参考書を完璧に暗記した方が効果があると言われています。

とにかく基礎を大事にしながら、勉強を進めていきましょう。

3.不登校による勉強の遅れを取り戻す際の環境の作り方

不登校中に勉強する際、どのような環境で勉強したらいいのかについて解説します。

3-1.自宅学習

まずは自宅学習です。

学校の教科書や、購入した参考書をもとに行うのも良いでしょう。

しかし、自主的な自宅学習は、自己管理する力が必要ですし、分からない部分がでてきた時の対処に困りますよね。

そのためにはこれからご紹介する方法も併用することをおすすめします。

3-2.塾や家庭教師

塾や家庭教師は一対一で丁寧に教えてくれるのでとても安心です。

私の知り合いの子どもも不登校ですが、塾で勉強しています。

塾の先生と気が合うらしく、その子にとっては塾に通うことが一つの楽しみにもなっているようです。

人と関わることで、単に勉強するだけではなく、やる気や活気にも繋がることも期待できます。

3-3.フリースクール

実は、校長先生の許可を得ることでフリースクールも出席扱いになることをご存知ですか?

文部科学省の「不登校」の定義が変わり、フリースクールは「出席」扱いになるのです。

またフリースクールの場合、先生もいるので勉強も進めやすいです。

フリースクールが気になる方は、学校に問い合わせてみましょう。

こちらの記事が参考になります

▶︎ 学校に行かなくても出席扱いになるフリースクールとは?

3-4.通信教育

色々な通信教育がありますが、文部省が定める水準を満たしている通信教材の場合、出席扱いにもなります。

すらら教材 は、校長先生の許可を得ることができれば出席扱いになる通信教材の1つです。

すらら教材の特徴は、学年に縛られない無学年方式を取り入れていて、小学5年生の単元から振り返りできます。

分からないところから振り返り、分野ごとにカリキュラムを組んでいるため、最短で遅れを巻き返すことができるのです。

学習設計もすららのコーチが組んでくれるため、とても心強い味方となってくれます。

不登校による勉強の遅れが気になる場合は、すらら教材に問い合わせてみると良いでしょう。

こちらの記事が参考になります

▶︎すらら教材について詳しくみてみる


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