お風呂から上がると、あなたの財布から1万円がなくなっていたり、銀行口座の金額が明らかに目減りしていたりする、、、何かが変だとは薄々気づいてはいるが何が起こっているのかわからないという状況はよくあることです。

大人はお金を自分自身で稼ぐことができます。しかし子供は親からお小遣いをもらう他、お金を得る方法はありません。高校生以上であればアルバイトという手段もありますが、それを除けばお小遣いという道がほとんどでしょう。

このように考えれば、子供が家のお金を盗んでいる可能性が高いことがわかります。今回は、単純にお金を盗まれているというあなたの認識の裏に潜んでいる影の背景についてお話ししていきます。

1.子供がお金を盗む手口は?

1-1.親の財布から盗む

ではまず、あなたの子供はどのようにしてお金を盗んでいるのでしょうか?多くの場合、簡単に手に取れる親の財布からお札を抜き取ります。お札であれば子供にとって、1000円でも十分すぎる金額です。ただ年齢が上がっていくにつれ、1000円では足りなくなってきます。そこで5000円札や1万円札などの高額紙幣を抜き取るようになってきます。

しかし子供もバカではありません。あまりに高額な金額を抜き取ると、親にバレることは目に見えています。そこで次の手に出るのです。

1-2.銀行口座からお金を引き出す

次の手は財布よりもさらに大量の金額のお金が眠っている銀行口座を使います。最近ではATMがコンビニや駅地下など見渡す限りあります。さらに今までは通帳を使っておろしていたお金も、ネットバンキングの普及によりカード一つで下ろすことが可能になりました。

このような影響で以前よりもさらにお金を引き落とすことが容易になりました。そして子供は自分一人で5万円程度は下ろすことができるのです。ATMの使い方程度のことであればスマホで検索すれば出てきますし、そうでなくてもATMの指示通りにしておけば良いだけのことです。ATMの操作をしたことがなかったとしても、あなたが思っているほどお金を下ろす行為は難しいことではないのです。

1-3.金目のものを売る

さらに悪質な場合は金やダイヤ、プラチナなどの宝石類、ブランド物のバッグなどを売る場合もあります。私の同級生が実際に行なっていた手法ですので、実話です。実話です。まさかと思い、耳を疑ってしまいましたが、彼曰くあまり使うものではないので親にはバレないそうです。

バレないとはいえやってはならないことですが、銀行口座では金額や欲が抑えきれなくなると、一度に大量のお金と換金できる宝石類、ブランド物になるようです。

2.なぜ子供はお金を盗むのか

なぜ子供は悪いことである「盗み」を働くのでしょうか?実は子供自身、お金を盗むことが悪いことであることは知っているのです。知っていながらも、盗んでしまう理由は「悪いことである以上にお金が必要だから」なのです。

2-1.子供は何にお金を使うのか

あなたにとって子供が盗んだお金をどのように使っているのか、不思議でならないでしょう。ある子供は、服やアクセサリーに使っていると言います。周りの友人が渋谷や原宿でブランド物を買っているのを見ていると、ついつい欲しくなってしまうようです。

しかし、1ヶ月5000円というお小遣いではなかなか買うことができず、親のお金を取ってしまうようです。一昔前であれば1ヶ月5000円のお小遣いというと、お金持ちと思われていたと思いますが、現在は高校生で5000円は少ないと思われることの方が多いです。私が高校生の頃は1ヶ月3000円のお小遣いでしたが、今思い返すと確かに私の周りには1ヶ月1万円や2万円という人も少なくありませんでした。金銭感覚がおかしくなるので私は3000円で十分でしたが、、、

話を戻して、お金の用途ですが、服の他には食事代や少し遠出した際の大きな出費にお小遣いだけでは耐えきれないからという理由もあります。

最近は大阪に住んでいなくても、USJなどに子供たちだけで日帰りで行って帰ってくることができる時代ですので、このような遠出の出費という理由もおかしくありません。

3.カツアゲが原因で盗む子も

先ほどの例では自分自身のために使うお金として親のお金を盗んでいるとお話ししました。しかし、実際にはそれだけではありません。お金を盗む背景には、お金を工面しなければならない事情が隠されている場合もあります。その代表として「カツアゲ」が挙げられます。

3-1.カツアゲの実例:100万円取られる

カツアゲといえども金額は多くても数万円と思われている方が多いですし、あなたもその一人でしょう。しかし現在のカツアゲは昔とは大きく状況が異なっています。被害額の桁に驚愕する事でしょう。たった半年で100万円程度とられるケースが平均的です。中には1000万円取られたケースもあります。

3-2.カツアゲのきっかけ

なぜ数百万円単位でお金を巻き上げられるのか、非常に気なるところです。カツアゲの始まりは数百円程度の「おごり」から始まります。コンビニに友人同士で行き、「このお菓子買ってよ〜」と行った会話から最初は「奢る」という行為が始まります。

そして徐々にエスカレートしていき、レストランでの食事の後グループ全員で「〇〇くん、ごちそうさまでした!」と全員分の食事代を負担させられうようになります。そして、「今度服買いに行きたいからついてきて」と言われついて行くと、その子の服代や食事代を全て負担させられるようになります。

1000万円のカツアゲのケースだと、「親が病気になって120万円必要になったけど、捻出できないから貸して」と言われ120万円をそのまま渡したケースもあります。

このようなケースでは子供たちのお小遣いから始めは捻出します。しかしそれだけでは足りなくなり、子供たちが貯めたお年玉などを切り崩しながらお金を払います。それでも足りなくなり、親の財布からお金を盗んだり、口座から引き落としたりするようになるのです。

カツアゲをされている兆候は、子供のお金が短期間で底につく、または目減りすることです。

3-3.なぜお金を渡すのか

なぜ子供たちは他人の子供にお金をすぐに渡してしまうのでしょうか?「そんな奴らに渡さなけりゃ良いだけだ!」とあなたは思うかもしれません。しかし、それができない心理的な理由があるのです。

大人の世界でも「この人には嫌われたくない」、「飲みの仲間に外されると嫌だ」など人間関係で「これだけは嫌だ、避けたい」ということがあると思います。子供の世界でも同じで、「このグループの仲間外れにされたくない」、「嫌われたくない」という思いがあります。

お金をせびられて断ると「は?お前、俺たちから仲間外れにされても良いのか?」と言われます。そして殴られ、蹴られます。その後素直にお金を渡すと「おー!お前、俺たち友達だもんな」と言われます。カツアゲをする子はアメとムチをうまく使い分けているのです。

3-4.カツアゲのターゲットにされやすい子の特徴

ここまで話を聞いていると、もしかしてウチの子供もカツアゲされているのではないかと不安になるかもしれません。一方で、ウチの子は県内でも進学校に通っているから大丈夫と思うかもしれません。

しかしそのような考えを持つことは危険です。偏差値が低い学校にカツアゲ事件が多いという傾向は全くありません。むしろ、偏差値が高く、進学校と言われる学校でのカツアゲ事件の方が多いくらいです。カツアゲ事件の被害者となる生徒の多くは「弱くておとなしい子」です。言われたことに対して反対意見がなかなか言えない性格の子供がターゲットにされやすいです。

一方でカツアゲする子供に特徴はありません。ただ進学校の場合、親や周りからのプレッシャーに耐えきれなくなって、その抜け道としてカツアゲする場合が多いです。このように考えると、進学校に通っているほとんどの子供たちがプレッシャーに耐えてきているので、カツアゲをする側に回る可能性があることが分かります。ずっと友達だと思っていた真面目な子が、カツアゲをする犯人になることも珍しくありません。

4.カツアゲによりお金が足りなくなると…

親の財布や銀行口座から引き出すだけではお金が足りなくなると、子供は予想を大きく上回る行動に出ます。ここまでお金に困窮するようなカツアゲのケースになると子供は「友達と仲良くしよう」などという考えよりも「いかにしてお金を工面するか」という考えに変わっています。ですから、どのような手段を取ってでもお金を作ろうとします。

4-1.セックスでお金を工面

カツアゲの対象は男の子だけに限りません。女の子もカツアゲのターゲットにされる可能性は十分にあります。女の子の場合、あなたが思っている以上に体の売り方を知っています。キャバクラ、アダルトショップ、パパ活、出会い系、、、

自分の体を売ることによって1時間で2〜3万円単位のまとまったお金を工面することができます。最近では誰でもスマホを持っているので、出会い系のアプリを使えばすぐにお金お生み出すことが可能です。

4-2.下着を売る

自分の写真とともに、自身の下着をアダルトショップやメルカリなどといったオンラインサービスで売る行為もあります。これは女の子だけではなく、妹がいる男の子の場合、下着を盗んでこの行動に出ることもあります。

 

親のお金を取るという行為を超越してしまうと、危険や犯罪と隣り合わせの行動を安易にとりかねません。なぜなら「お金を工面しさえすれば良い」からです。この行動まで行くと、親のお金を盗んでいた時期よりも複雑化し、表に行動が出ないので発見することが難しくなります。

5.お金を盗む行為の背景を知るには

このような話を聞いていると、「お金を盗む=お小遣いが足りない」という公式が全てのケースにおいて成り立つわけではないと分かると思います。お金を盗む理由は自分が生き抜くために必要だからという子供たちがたくさんいます。

まずはお子様に対して、「人間関係のために必ずしもお金が必要ではない」ということを伝えてあげることが大切です。当サイトでは今回のようなカツアゲに遭っているお子様を救うために、いじめ解決のプロがカツアゲから解放されるようにお子様をサポートしています。詳しくはこちらをご覧ください。