子供がクラスで悪口を言われていて、どうにかしてあげたいという気持ちはとてもよく分かります。クラスの中で誰も悪口を言わないということは現代の子供の世界では皆無と言っても過言ではないでしょう。
その中で悪口を言われないようにするにはどうすれば良いかということは非常に頭を悩ませる問題です。私自身、悪口を言われた経験もあり、どのように対処すれば悪口を言われないようになるかも分かっていますので、今回は悪口を言われるいじめから解放されるための3つの方法についてお伝えします。
このページの目次
1.どのような悪口のいじめがあるのか?
あなたのお子様が実際にどのような悪口を言われているか知っていますか?軽い悪口から酷いものまで多種多様ではありますが、その一例をここでは紹介していきます。
私が実際に言われていた悪口を紹介すると、
「なんでお前なんかがここにいるの?早く消えれば良いのに」
「早く帰れよ」
などと、私自身の存在を否定されるものが多かったです。
またよくある内容としては学校に来なくなれば良いのにということや、体が臭いなどといった生理的な悪口も多いです。実際に私も髪の毛を匂われて「お前の頭くさっ」と言われたこともありました。
私としては、そんなことはないと思いつつも、少なからず臭いのかな?と気にしていた時期もありました。そのような中で、私がどのようにして悪口を言われるいじめから逃れることができたのかについて3つの方法をお伝えしていきます。
2.悪口を言ういじめっ子を無視する
2-1.悪口に対して反応をしない
悪口を言ういじめっ子は大抵の場合、反応を欲しがっています。私に「お前の頭、臭い!」と言ってきて、それに対して「え?本当?」などと反応をして悲しい顔を見るのが好きなのです。
しかし、何も言わない、もしくは「あ、そうなんだ。ふ〜ん」くらいに反応をしないと言う対応を取ると、いじめっ子からすると面白くないのです。あなたも友達に冗談を言って、面白がってくれるからそのような発言をするわけで、何も反応がないのであれば、冗談など言わないはずです。
いじめっ子が悪口を言う心理としては同じことです。何か良い反応があるから悪口を言うわけで、何も反応がなければ悪口を言うだけバカバカしくなります。しかし、悪口を言われて無視をしなさいと親に言われて、そのまま無視ができるお子様は数少ないことは十も承知です。
2-2.悪口を無視する方法
ここではどのようにして、悪口を無視するのかという事についてお伝えします。私の場合は、悪口を言われるいじめをゲームだと捉えていました。悪口を言ってくるいじめっ子は敵で、いかにして悪口という敵を倒していくか(面白くないと思わせるか)ということを常に考えていました。
悪口はスーパーマリオでいう障害物です。その障害物をクリアするためには、うまく悪口を交わしていく必要があります。「お前の頭、くさっ」と言われても何も聞こえていないふりをするのです。
そのあと叩かれれば、「何?」くらいの反応はしますが、特に反撃もしません。反撃をすれば相手の思う壺ですので、反撃はせずに早く相手が何もしてこないというゴールを目指していくようにしていました。
相手に取り合わず、叩かれても何も反撃もせず、ただただ歩いていくだけという行動をとると、そのうち「こいつ何にも反応してこないから面白くない」と言われるようになり、最後には何もしてこなくなりました。
これこそが無視をし続けるゲームのゴールです。ただ単に「無視をすれば良い」とお子様に伝えるのではなく、無視というゲームを先生やお母さん、お父さんと一緒にクリアしていこうよと伝えて、色々な戦略を一緒に練ることが非常に重要なのです。
3.いじめをしない友達を作る
3-1.友達がいることの重要性
悪口を言われるいじめを受け続けると、精神的に病んでしまう可能性が高くなります。しかし私の場合は、いじめっ子以外の友達がいたため、その子たちと一緒に遊ぶことができていたため、病むこともなくいじめに対峙することができていました。
いじめに対して一人で向き合うのではなくて、いじめの解決を手伝ってくれなくても良いので、お子様の居場所となる友達を作ることは、いじめ解決において非常に重要です。しかし、当サイトのご相談者様のほとんどは、いじめられっ子に気を取られすぎて、なかなか友達を作ることができていない状況です。
ですからまずは、友達をどのようにして作っていけば良いのかという事についてお伝えします。
3-2.友達をどのようにして作れば良いのか?
相当ないじめでもない限り、クラス全員から悪口を言われるということは少ないでしょう。もちろん元々仲が良かったグループの人たちから悪口を言われることはあるとは思いますが…
そこで、まずはクラスの中で悪口を言ってこない人で、話しかけることができそうな人を探してみてください。私の場合は、部活の中でいじめを受けていたので、クラスと部活の中両方で探していました。
昔少し話していたなとか、挨拶くらいならできそうだなとか、そのレベルで全く問題ありません。一言でも声をかけられそうな人を探してみてください。
そしてあなたとお子様で、どのようにしてリストアップした子に話しかけるかという戦略を立ててみてください。まずは「おはよう」という挨拶からでも良いでしょうし、帰りがけに「今日部活早く終わったんだ」ということや「靴、可愛いね」という褒め言葉でも良いでしょう。
なんでも良いので、話すきっかけは何かということをまずは考えて、実行してみてください。そして実際に話しかけてみて、うまく話せれればそれで良いですし、話が行き詰まってしまった場合は、次にどのような話題を話せば良いのか、良かったところと次に向けての改善点を話してみましょう。
これを繰り返すだけで、自然といじめっ子以外の話し相手や友達ができるようになります。
4.悪口のいじめを言われない居場所を増やす
4-1.悪口のいじめで鬱になってしまう理由
悪口を言われるいじめを受けた場合、鬱になる可能性があるということは先ほどお伝えした通りです。ではなぜ鬱になってしまう可能性があるのかというと、お子様にとってお子様の居場所が1箇所しかないからです。
学校だけが居場所の場合、お子様の全てを否定されている気分になってしまいます。一方で、私の場合は学校とは別に体操教室に通っていたり、そろばんを習っていました。
特にそろばん教室では、授業が終わった後に他の学校の子で同じ教室に通っている子達と隣にある公園で鬼ごっこをして遊んでいました。この時間は私は悪口を言われることは一切ありませんでしたし、もっと言えば面白いキャラでした。
このように学校だけが居場所ではなく、複数の場所に居場所があったおかげで、私の場合は学校はいじめられる場所だが、それ以外の居場所の割合も大きかった上に、自己肯定感を高めることができる場所を持っていたことが理由で、鬱にならずに済んだのです。
4-2.いじめを受けない居場所を増やすには?
一般的に学校以外にお子様の居場所を作ってあげてくださいと言ってもなかなか難しいものです。まず最初に取り組んでいただきたいことは、「あなたの家」での居場所です。あなたが良い相談者となり、戦略を立てて一緒にいじめに立ち向かおうという姿勢を見せてあげることで、家が心から安心できる居場所となります。
一方で、親や先生などの大人ではなく、同世代の子供との居場所も非常に重要です。同世代の居場所を増やすためには、次のような場所を開拓していく必要があります。
新たな居場所
- 個別ではなく集団塾
- 野球やバスケなどのスポーツクラブ
- 演劇などの文化活動クラブ
- そろばんや習字などの習い事
これらの共通点は学校とは別の場所で、他の学校の子供たちもいる場所であるという事です。これらの習い事で全て同じ学校の人しかいないというケースは非常に稀です。同じ学校の人しかいないのであれば、少し離れて他の学区の同様の場所に参加してみてください。
同じ学校の人ばかりであれば、悪口を言われてしまう可能性はありますが、他の学校の人がいる場合、あなたのお子様と他の子供たちは初対面です。過去の印象にとらわれる事なく、ありのままのお子様の姿で関わってもらうことができます。そしてその関わりが、今まで学校で体験してきた悪口などのいじめとは異なり、私のようにユーモア溢れた人という認定を受ければ、自己肯定感が上がる他ないのです。
他の記事でもよく話していますが、自己肯定感が上がると、結果的にいじめも無くなっていくものです。ぜひ他の居場所を見つけて、そこで新たなお子様の一面を開花させてあげてください。
5.まとめ
悪口を言われるいじめを受けることはよくある話です。悪口の内容にもよりますが、いじめの初期段階の行動のほとんどが悪口だと言っても過言ではないでしょう。
まずは初期消火をしていく必要があるため、今回お伝えした3つの方法で悪口を言われない環境を作っていただければと思います。
ポイント
- 悪口によるいじめは無視が効果的
- 周りにいじめをしない友達を作る
- 学校とは別の居場所を作る