「子どもが不登校になってしまい、このままで本当に高校に入学できるのだろうか?」
「高校に入学してもまた不登校になってしまうのではないか?」
と心配していることでしょう。
私(M)自身、一度は高校に入学したものの、不登校になってしまいました。
しかしその後、自分に合った高校を見つけて、今は楽しく学校に通えています。
ここまで来るためにはさまざまな苦労がありましたが、あなたの子どもにはその苦労を味わってほしくないと思っています。
そこで今回、不登校にならずに楽しく学校に通える子どもに合った高校の選び方についてお伝えしていきます。
中学2年生から不登校に
まずは私がなぜ不登校になったのかについてお話しさせてください。
私は中学2年生の秋頃に不登校になりました。
ある日突然、張り詰めていた糸がプツンと切れるみたいに何もできなくなってしまい、1日中インターネットをダラダラと眺めながら、横になる日が続きました。
原因は何かと聞かれると、正直「わからない」というのが本音でした。
明確にこれ!という大きな原因はありませんでしたが
今考えてみると、
クラスでも部活でも、友達や先生とも、小さなトラブルや「嫌だなあ…」と思うことが
いくつも重なった時期だったと思います。
学校に行けなくなった時、初めて自分が追い詰められていたことに気が付きました。
不登校になったまま受験生になってしまう
そして不登校のまま、中学3年生になり高校受験について考える時期になってしまいました。
塾に入るも同級生から陰口を叩かれる
当時私は学校に通っていなかったため、同級生と比べて勉強が遅れている状態でした。
このままでは高校に進学できないと思い、3年生の6月頃から「塾」を探し始めました。
ところが近所の塾には、当然同じ中学校の子も訪れるため
「学校に来ていないのに、なんで塾にはいるの?」
という冷たい言葉をかけられることも多く、なかなか落ち着いて勉強できる環境を確保できませんでした。
塾ではなく、家庭教師という選択肢を知る
そんな時に、母が「家庭教師はどう?」という風に声を掛けてくれたのです。
私も家庭教師であれば、同じ中学校の子のことを気にする必要もないし、不登校のときに遅れていた分の勉強も取り戻せるのではないか?と思い、お願いすることに。
勉強自体はそれなりに好きだったので、家庭教師に教わる時間ができたことで徐々にベッドから起き上がり、ほんの少しだけ明るさを取り戻していきました。
そして、夏頃には本格的に受験勉強に専念するようになります。
受験勉強をしながらも「不登校状態」は続いていましたが、それでも「高校こそは、楽しく通いたい」という目標を持ったことで、日々の生活にやりがいを感じていました。
そして家庭教師の方のおかげもあり、なんとか都内の私立高校に合格することができました。
全日制高校に進学するも、不登校になってしまう
今まで不登校だったため、次こそはみんなと同じような生活をしたいと思い、「全日制高校」に進学しました。
しかし1ヶ月も経たない内に、また不登校になってしまい、家で寝込む日々が続きました。
環境の変化に耐えることができなかった
中学のときとは違い「電車通学」になった高校生。
近所の中学校に行くことさえも出来なかった私にとっては、高校はものすごく遠く、毎朝通うだけでもクタクタでした。
その上、知らない人ばかりの新しい環境。
高校では元同じ中学の子同士で、すでに仲良くしていたり、入学式の前からSNSで繋がりのある子が多く、乗り遅れた私はどうしてもクラスに馴染めず、高校でも「自分の居場所」を見つけることができませんでした。
不登校が再発してしまい、自分自身を責めてしまう
2度目の不登校になってしまったときは、
「また失敗してしまった…。」
と、みんなと同じようにできない自分が惨めで、どうしようもなく悔しかったです。
毎朝、玄関の前で大泣きしていました。
「学校に行かなきゃ」と「でも行きたくない」と葛藤の日々。
そして結局は学校に行けない自分や、何をやっても上手くいかない状況に
だんだんと「自信」をなくしていき、
ついに「外に出ること」さえも怖くなってしまいました。
外出さえも拒むほどの引きこもりになってしまう
最初は、とにかく知り合いでなくても同世代の子に会いたくありませんでした。
無意識のうちに、高校生が登下校している時間帯は避けてしまったり、制服を着ている人を見ると「同じ高校の生徒ではないか?」「元同じ中学の生徒ではないか?」と別の道を通って隠れるようにしていました。
居心地の悪い場所が学校だけではなく、私生活の全ての場所になり始めます。
とうとう人間不信に陥ってしまう
たまに昼間に外へ出かけることもあったのですが、そこで
「高校生がこんな時間に何をしているんだ!」「遊んでいないで学校へ行きなさい」
という近所の大人の言葉にも傷つき、
「もう誰にも会いたくない」
と家に引きこもる日が、だんだん増えていきました。
すでに誰にも会いたくない、信用したくないという人間不信になってしまったのです。
全日制高校に通うのは諦めようと決意する
不登校状態がしばらく続いた頃、今度は別の不安に襲われました。
それは
「卒業できるのか?」
という問題です。
全日制高校では卒業できないことに気がつく
高校は中学校と違い義務教育ではないので、単位を落としてしまえば「卒業」することができないという話を、担任の先生から聞きました。
今までとは違う「焦り」が私を襲います。
このまま不登校の状態が続けば、卒業することが出来なくなってしまうことを、この時初めて知ったのです。
「今のままじゃダメだ」
「もう失敗したくない」
という焦りと、今度こそ自分を変えたいという気持ちが
「通信制高校」
という選択肢を与えてくれました。
きちんと卒業できる高校に通いたいと思うようになる
私に通信制高校を紹介してくれたのは、高校の担任の先生でした。
しかし最初は正直、不良とかヤンキーとか、私と同じような不登校の人ばかりが通っているイメージだったので、「問題を抱えた人が多いのではないか?」「どうせまた馴染めないのではないか?」と心配でした。
この頃には、通っていた高校の単位を本格的に落としてしまい、留年が確定していました。
今までどうして学校に通うことに失敗してきたのかと考えた時、「通学」という部分がネックになっているのではないか?と考え、その部分さえなければ、今度こそ学校と向き合えるような気がしました。
だから、通信制高校で
「学校に通わずに卒業したい」
と、そう思ったのです。
高校選びが思いのほか難航して決められない
最初は、高校の担任の先生や母と相談しながら「通信制高校」についてインターネットで調べたり、たくさんのパンフレットを見たりしました。
通信制高校の選択肢が広すぎて決めれない
ところが、
「通学しない」
という部分が影響して、北は北海道から南は沖縄まで、さらには海外のものまで選択することができる為、あまりにも多すぎる選択肢に圧倒されてしまいました。
一口に「通信制高校」と言っても様々で、正直どこの学校が良いのかさっぱりわかりませんでした。
しかも様々な制度があり、学校によっても
「完全にオンライン学習」のものから「週何日かは通う」スタイル、更には「レポート」や「スクーリング」「サポート校」などの聞き慣れない単語も多く、自分に合った高校を探すのが大変でした。
身近に通信制高校に通っている人もいなかった為、担任の先生に質問をしましたが、先生もわからないことが多く、現実感が持てず。
どこの学校にするかを決められず、どうしようと困っていました。
あるサイトで簡単に通信制高校を絞ることに成功
そんな時にインターネットで「ズバッと通信制高校比較診断」というものを見つけました。
いくつかの「かんたんな質問」に答えるだけだったので、早速試してみることに。
「高校卒業資格がほしいから」と、周囲に合わせるのが苦手だったので、自分のペースで学べる「自由な校風の学校で過ごしたい」という基準は外せない大切なものだったので、条件を入力してみると、いくつかの高校がヒットしました。
これを使う前は、色々な学校を見ても「自分が通えるのか?」という疑問が常に付きまとっていました。
しかし、このサイトを使用した時「自分が通える可能性のある学校」まで、数を絞り込むことができた為、「通学頻度」や「単位の取り方」「学費」など「より現実的な条件」での比較がしやすくなったのを感じました。
ようやく1つの通信制高校に目星をつけれた
私はこのサイトからパンフレットなどを見て、色々と比較をして本当に自分に合っている学校はどこなのか?を真剣に悩みました。
そして、「校則はただ1つ、他人に迷惑をかけないこと」「自主自律の精神を身につけてください」というとても自由な校風の学校に絞ることができました。
自分で選んだ通信制高校が今までになく楽しくて仕方がない
実際に通信制高校に入学してみると、私の性格に合っていたからか、本当に楽しかったです。
自分のペースで通えるので、気負いしなくなった
私が入学した通信制高校の良いところは、まず何と言っても
「自分のペースで通える」
ところでした。
私が入学した通信制高校は、同じ授業が何度か行われているので、通えない日があっても別の日にもう1回同じ授業を受けることができる制度がありました。
そのため、毎朝「学校に行かなきゃ」という気持ちが弱まり、少し肩の荷が下りたのです。
今までの私は
「今日行かないと授業に追いつけない」「毎日行かないと友達とも関わりづらい」
という思いがあり、仮に登校できた日があっても「ついていけない」という思いを抱えたままの生活に、とても追い詰められていました。
しかし通信制高校に入ってから、その気持ちはなくなりました。
おかげで「今日行けなくても大丈夫」と思えるようになり、自分のペースで少しずつ、
無理なく学校に通えるようになっていきました。
友達を無理に作ろうとしなくて良くなった
通信制高校の良いところの、2つ目は
「クラスがない」
という点です。
担任の先生はいるのですが、クラスごとに授業をしたり行事をしたりすることがないので、「自分に必要な授業」だけを受けて、帰るというスタイルを取ることができました。
全日制高校は、毎日同じクラスの人と授業をするのが普通です。
グループワークや隣の席の人と一緒に何かをすることも多く、その度に人間関係を上手く築けない自分が嫌で、1人になる不安と恥ずかしさがありました。
しかし通信制高校では、生徒1人1人がバラバラに動いているのが、普通です。
そのため登校するタイミングが「午後から」だったり、少し「遅刻」したりすることもありましたが、教室に入りづらいと感じることはありませんでした。
毎回授業を一緒に受ける人も変わるので、隣の席の人も
「電車でたまたま隣に座った人」
くらいの認識でいられました。
高校生ながら「大学生」のような生活を送ることができたので、すごく気持ちがラクでした。
通信制高校のおかげで、自信を取り戻せた
不登校のときは、とにかく学校に行くのが嫌で嫌で、毎朝母と玄関先でバトルしながら、
それでも「やっぱり行きたくない!」
と目が腫れるほど泣きじゃくっていました。
不登校の時の私はみんなと違うからダメな子だった
「どうして、みんなと同じように普通に学校に行けないんだろう?」
毎日学校に行ける人たちが、自分とは別の世界の人のように感じて、それができない自分は「ダメな子」なんだ…と、外に出るのも怖くて、何をやるにも「自信」がありませんでした。
毎日、「なんで私だけできないの?」と同じことで悩んでいたのです。
通信制高校では悩むどころかポジティブで積極的になった
しかし、通信制高校に進学してからは自分を責めることがなくなり、徐々に自信を取り戻していったことによって「積極的に新しいことにチャレンジ」できるようになりました。
例えば、進んで自分から「アルバイト」を始めてみたり「障害者施設のボランティア」に参加してみたり、同じ悩みを持つ「不登校の子たちと話す機会」を設けてみたりしました。
前よりも外出もできるようになったので、行動範囲も広がりました。
通信制高校は、学校に通わない分「自由な時間」も結構あったので、
- 大学の「高校生聴講制度」を使って、大学の授業を受けてみたり
- 自分でホームページを作ってみたり
などなど、色々な「やりたいこと」にも没頭できるようになりました。
本当の自分の姿を受け入れるようになる
このようにこのように色々なことに挑戦していると、「ありのままの自分でいいんだ」とお思えるようになり、日常生活を楽しく過ごせるようになりました。
もしあのまま全日制高校に通っていたら、ずっと自分を殺して必死で周りに合わせていたと思いますし、毎日辛い思いをしながら生活していたと思います。
何より生きることを、楽しめなかったと思います。
でも、自分を受け入れて認めてあげることこそが、
「本当の自分の人生」
が始まる瞬間だと思うのです。
不登校も通信制高校も、自分らしい生き方をするための「1つの選択肢」でしかないと思えるようになり、そこに引け目を感じることが減っていきました。
私が陥った大きな落とし穴とは?
ここまで、私が通信制高校に入学するまでの苦労、そして入学後の明るい未来をお話してきました。
私が高校でも不登校になってしまった原因とは?
しかし、今振り返れば、周りと同じように「普通の高校」に進学することが、自分を不登校の道に進ませていたのかもしれないと思います。
それしか選択肢がないとも思っていました。
不登校当時は、そもそも通信制高校のことを知らなかったですし、気持ち的な余裕もなく、一杯いっぱいだったので、普通の全日制高校に通って卒業することしか頭にありませんでした。
ましてや通信制高校という言葉さえも頭にありませんでした。
しかし、中学時代に最初から「自分に合った高校」を選んでいたら…。
もしかしたら不登校で苦しむ期間は、もう少し短くなっていたのかもしれません。
にも関わらず「周りと同じようにしなければ、ダメな子と思われてしまう」という世間の目を気にして、全日制高校に進学したがために半年も損をしてしまったことは後悔しています。
不登校はおかしいことではない
だからこそ、あなたの子どもには、私と同じ後悔をしてほしくありません。
不登校は本来「みんなと同じように学校に行けない」という引け目を感じる必要はまったくなかったのです。
それだけ、子ども一人ひとりが個性を持っているということであり、自分の世界観やペースを大事にできる凄さ・強みになります。
子どもの本当の気持ちに寄り添うことが大切
私が中学時代、やること成すことのほとんど全て、クラスの人から「なんかおかしい」、「クラスで浮いている」と思われていました。
それが彼らにとっての普通だから仕方がないのです。
しかし私にとっては、周囲の人たちの行動や言動の方がよっぽど奇妙に見えましたし、私自身が「普通」だと思っていることが何一つ通じないことにも疑問を覚えました。
正直、自分の個性は?と聞かれてもわかりません。
ただ、常に「自分に正直になること」「好きなものを好きと言うこと」「嫌なことは嫌と言うこと」をしていくことで、本当に自分は何がしたいのか、何を思っているのか?ということが見えてきます。
これらが軸となって、自分の性格にあった高校選びができるようになります。
これから高校受験する子どもにとって大切なこととは?
「高校受験」で1番大切なことは、親と子どもが協力しあって、本当に子どもに合う高校を選ぶことです。
子どもに様々な選択肢を与えることが大切
子どもに合う高校というのは「子どもが楽しく過ごせる」高校のことだと考えており、どこで楽しく過ごせるのかを知るためには、可能性を広げることが大切です。
まずは、あなたの子どもに「選択肢」を与えてあげてください。
「通信制高校ってところがあるみたいだよ」
「こんな場所があるよ!行ってみない?」
「こういうのが新しくできたらしいよ?」
などといったささいなことで、全然大丈夫です。
まずは新しい情報を教えてあげることから始めてみてください。
子どもが自ら居心地の良い場所を見つけれるようになる
子どもは学校という小さな世界の中で、居場所を見つけることができずに苦しみ、世界から孤立してしまったかのような気持ちになり、誰も私を理解してくれないと心を閉ざしています。
だからこそ、世界はもっと広いことを教えてあげてください。
最初は嫌がるかもしれません。
私も最初は、母が色々なところに連れて行くことを、嫌だなあと感じていましたが、何度か行ったり行かなかったりを繰り返す内に
「ここはちょっと楽しいかも」「自分がここにいてもいいんだ」
と思えるところが見つかっていきました。
「自分の居場所」
それは全日制かもしれないし、そうではないかもしれません。
数ある高校から選ぶのは本当に難しいので、
まずは私も活用した「ズバッと通信制高校診断」を試してみると、何かヒントが得られるかもしれません。
その中で出てきた高校を調べるだけでも、十分あなたの子どもが楽しいと思えるような高校は見つかります。
ぜひ勇気を出して、1歩踏み出してみてください。明るい未来が待っています!